2023年10月

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月間で延べ人数1億人が利用していると言われているグルメサイトの

「食べログ」が「うまいもの、今食べるなら、このお店。」をコンセプトに、

カジュアルなジャンルで高い評価を集めた100店を発表を2017年から実施しているわけですが、

トプカの神田本店は「カレー百名店」として

2019年から2020年、2022年、2023年(2021年は実施されず)と

4期連続で選ばれました。



よくいろんなイベントで〇〇グランプリとか審査員がいて、会場に来た人が投票して等

様々なランク付けがあるのですが、

食べログの場合、私たちが日々利用している店舗から

幅広い方たちからの評価をランキング化したものなので

作為のない非常に親しみのある評価だと思います。

今回は100店舗の内41店舗も前年と入れ替わる

群雄割拠の時代に突入しているわけですが、

そんな競争が激しい中で4期連続で選ばれたということは

「手間暇をかけるのは当たり前」

「一皿のカレーに心を込めて作る」

というトプカのポリシーが お客様に伝わっているのだろうと思ってます。

スパイスとインドカレー

トプカではインドカレーも欧風カレーと同様に

理論で組み立てるスパイスにこだわってます。

 

スパイスは組合せとバランスが大事

欧風カレーでスタートしたトプカは

半年後にインドカレーもメニューに加わりました。

トプカのオーナーには

今はなくなりましたが、好きなインドカレー屋があって

欧風カレーだけでなくインドカレーも作りたいと考えていたそうです。

作り方も味わいも全く異なるインドカレーを

当時いたインド人スタッフに基本を教わって

トプカ独自のインドカレーを開発しました。

 

インドカレーで大事なところはスパイス

その独自の製法はスパイスを薄く焦がすのです。

ニンニク、ショウガと一緒に油で炒めて鍋肌に薄い茶焦げをつけて、

それをブイヨンで落とす。

それを何度も繰り返す。

黒くなると苦みになるから、茶焦げまで。

そうするとコクというか、味に奥行きが出るそうです。

手間をかけるのは当たり前と考えるのがトプカ流。

カレーベースの種類もムルギ、ポーク、エビで一つ、

キーマ、マトンでそれぞれスパイスの配合を変えてます。

更にワインを使ったりしてフレンチのエッセンスも入れてます。

スパイスはカレーによって6~10種類使ってます。

オーナー曰く「30種類のスパイスを使ってます等等」とか聞くけど、そんなに必要ないそうです。

大事なのは組合せと全体のバランスでどんな味を作るか。

例えばクローブだけが突出していたりするのはダメだそうで

自分の作りたい味を決めて理論を組み立てているそうです。

独自の商品の為、オープン当初はかなり苦戦したそうです。

特に当時は激辛スパイスカレー馴染みのある人が少なかった。

当時、一番辛いムルギカリーを食べて「辛すぎるよ!」と言われても

「すいません。うちはそういう店なんで」って言ってたそうです。

オーナーは辛さが選べるのが好きではなくて

「うちの味はこれだから気に入ったらまた来て」というスタンスを大切にしてます。

オーナーの信念を曲げないカレー作り、ストイックに味を守り続ける原動力。

それはお客様の「いやーうまかった!」

この一言に支えられてます。

 

 

理論で作って、具材で変える。ロジカルなカレー作り

欧風カリーのこだわり

欧風カリーとインドカリーの専門店『トプカ』

トプカとの付き合いも25年目になりますが、

トプカのオーナーのカレーに対するこだわりについて

2回にわたってご紹介します。

まずは「欧風カリー」について

実はトプカのオーナーは理系出身。

昔からの料理人で職人肌と思われがちですが、

理論で作って、具材で変える。

ロジカルなカレー作りなんです。

まず欧風カレーについて考えてそうです。

理論的にカレーを分析したそうなんです。

これにはご自身の化学、数学の考え方が助けてくれたそうです。

「ここにこれを入れたらこうなる」って。

そう、料理人の支店ではなく技術屋の視点だったんです。

創業当時は洋食、和食、インド料理とかジャンルの壁があったんですけど

そんなセオリーを無視して料理の枠を取っ払ったんです。

 

欧風カリーの味の決め手

それはバター、リンゴなどのフルーツを大量に使用。

これってインドカリーの作り方と全然違うわけです。

丸1日かけて仕込んで2日間寝かして、(ここまでは工房の仕事)

そして店でまた人手間かけて仕上げてます。

この方が具材とルーの一体感が生まれるんです。

お店で召し上がっていただくと

例えばエビカレーはエビを具に乗せるだけじゃなくて

エビの頭からとった濃厚な出汁で作るソースを混ぜる。

これがより香りも強くなって深みが出ます。

 

具材によってルーを変える

トプカでは具材によってルーを変えてます。

欧風カレー、インドカレー合わせるとベースだけで5種類。

欧風のベースは一つしかないのですが、

それぞれ食材の天然エキスを使って味を変えてます。

牛すじならすじ肉を煮込んだエキスを入れたり、ポークは豚肉の煮汁とか。

手間はかかるのですが、

それがカレー作りで一番大事なところなのです。

カレーは注文が来たらご飯を乗せたお皿にルーをかけるだけの

ファーストフードと思われがちですが、

効率化するのも必要だけど、

どれだけ手間をかけるかで味は変わってきます。

欧風カレーも創業時は2種類でしたが、

今や13種類。

元々は、こんなに作ろうとは思ってなかったのですが、

例えば、まかない料理から「これいいね」ってアイデアから始まって

常連さんに開発途中で出したら人気が出て定番になることが良くあるそうです。